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2009年3月 6日 (金)

高等教育機関等連携事業「学びの風」・アンチエイジング講座~いつまでも若々しくありたいあなたへ~ その2

3月2日(月)、第2回目の「学びの風・アンチエイジング講座」が開催されましたflair今回の講師は群馬大学社会情報学部教授・寺石ユリウス雅英(てらいし・ゆりうす・まさひで)先生ですeyeglass

以下に先生のお話をまとめますpen

テーマ:「若さは笑顔から!褒め上手でにこにこ人生」

問題提起:若さを保つにこにこ人生のための恋愛テクニックとは?

寺石先生曰く、「若さを維持するための方法は両想いの恋(相手から反応があるから)をし続けること」です。なぜなら、恋をするか否かで日常生活への張り合い、自分の外面や内面に対する気遣い、情報感覚や情報の摂取量などが決定的に変わってくるからです。そんな「両想いの恋」が成立する可能性を高めるために、人の心に飛び込み皆から信頼され好かれる方法を身につけたいものです。

そのために、良くも悪くも人がいかにコントロールされやすいか、コントロールされやすい人同士がどのように信頼関係を築いたらいいか、人が愛し愛されるために超えるべきものは何か、考えます。

1.人がコントロールされる原因

人はコントロールされやすい生き物です。程度の差はあれ、それはほぼ全ての人に当てはまります。では、なぜ人はたやすくコントロールされるのでしょうか。その原因は、極度の思い込み、こだわり、強い金銭欲、名誉欲、自尊心、忠誠心、罪悪感、恐怖感、権威や地位へのコンプレックス、自己能力への過信、同質化、群集化など、誰もがもつさまざまな欲や感情です。これらが強く作用して、人の心を左右すると知っていれば、その対処法も見えてくるのです。

2.信頼関係構築のために

少しの心遣いで相手との信頼関係は築けるものです。講義では12のテクニックが紹介されましたが、そのいくつかに焦点をあててみます。例えば「パーム・テクニック」、相手にさりげなく掌を提示することで相手を受け入れていることを示します。他にも息を吐くリズムに合わせてうなずく「ノッド・テクニック」、相手の仕草を真似る「ミラーリング・テクニック」も相手に好印象を与えます。

また、「あなたは社交的だけど、独りを好む面もある」というように矛盾する2つの側面を両方提示することで、はずすことなく相手を深く理解していると感じさせる「二面性テクニック」、「まさか~ではありませんよね?」と聞き、はいと答えられてもいいえと答えられても「やっぱり」と切り返せる「否定疑問文テクニック」なども効果的です。

これらをうまく駆使して、人の心が心地よくなるようコントロールすることで、お互いがお互いを理解できていると感じられ、よい信頼関係が築けるのです。

3.愛し愛されるために超えるべきもの

人間の心理にはいくつかのマイナス感情があります。それは、なぜ私ばかり…という損得勘定や不公平感、どうせ私なんか…という自己嫌悪、こんなにがんばっているのに…という評価欠乏症、悪いのは私じゃない!という自己正当化や他者悪人説、男は・女はどうしてわかってくれないの…という男女対称性です。

しかし、愛されるための心理学的法則を理解すれば、これらのマイナス感情もプラスにはたらきます。その法則の一つは「好意の返報性」です。人は相手に何かしてもらうとお返しをしなければ気がすまなくなってストレスがたまるという性質をもっています。だから相手にしてもらいたいことを自分から進んで相手にしてあげると、最終的にはそれが相手から返ってくるのです。二つめの法則は「自尊欲求」です。自分に対していろいろ尽くしてくれる人よりも、自分のすることを喜んでくれる人や、自分のことを認めてくれる人の方が、この欲求を満たして人から愛されるのです。三つめの法則は「問題対処の非対称性」です。ある問題に直面した時、男性は解決策を、女性は受容と共感を求める傾向にあり、異性に相談してもほしい答えが返ってこないことがよくあります。ただ、求めるものが違うとわかっていれば、それなりの対処ができるものです。

以上の法則を理解し、マイナス感情をうまくコントロールすると、愛情が豊かになります。損得勘定・不公平感に対しては、自分から与えてあげ、気遣ってあげることで、自己嫌悪に対しては、自分の魅力に気づき、欠点を個性に転化することで、評価欠乏症に対しては、相手を頼り、喜んであげることで、自己正当化・他者悪人説に対しては、まず自分から変わってみることで、男女対称性に対しては、違う思考回路を持っていることを理解することで、相手とよりよい関係が築けるのです。

結論:相手に心を開いて信頼関係を築き、マイナス感情を褒めることで昇華すれば「両想いの恋」が実現する可能性が高くなり、人生にこにこ、若さも保たれる。

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