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2010年9月 9日 (木)

鳴かぬなら

「鳴かぬなら…」で始まるホトトギスの句は、信長・秀吉・家康の3人の武将の性格を的確に表したものとしてよく知られています。

旧松下電器創始者である松下幸之助に、「この3人だったらあなたは誰の句に近いですか?」と尋ねたというエピソードをテレビ番組で見たことがあります。松下曰く、「私は3人のどれにもあてはまらない。言うならば『鳴かぬならそれもまたよしホトトギス』」と。

松下幸之助は旧松下電器創始者であり、言わずと知れた経営の神様と謳われる人です。

信長も秀吉も家康も、ホトトギスは必ず鳴くものだと思っているがしかし、鳴かないホトトギスもいるかもしれない。必ずホトトギスは鳴かなくてはならないのものなのか?鳴かないのにそれを無理に鳴かせようとしたり、鳴くまで待ってみたり、鳴かないからといって殺してしまっては元も子もない。むしろ、鳴かないホトトギスは珍しく、逆になかなか鳴かないという商品価値がつくのではないか?

うろ覚えですが、そのようなことを松下幸之助が言ったというように解釈しています。

私は、松下幸之助の固定観念に縛られない強い意志と、マイナスをプラスに変える思考の柔軟性に深く感銘を受けました。彼は経営者ですから、鳴かないホトトギスにも商品価値があると経営に置き換えて捉えたわけです。一般的にマイナスだと思われがちなことに、逆に付加価値を見出すのは至難の業。当たり前の事を当たり前で終わらせない松下幸之助は異才であり、私は尊敬しています。

人間関係・仕事・その他様々な生活場面においてこのような発想ができれば、物事を違った側面から捉えることができ、今思い悩んでいること・壁にぶちあたっていることをプラスに変えることが出来るような気がします。…長くなりましたね。

今年度北郷公民館では、38冊の興国文庫を購入いたしました。足利で撮影された映画「君に届け」の原作をはじめ「1Q84」シリーズ、そしてもちろん松下幸之助に関する本も揃えてあります。たまにはゆっくり本でも読んで、頭のリフレッシュを図ってみてはいかがでしょうか?悩みを解決する手がかりが見つかったり、自分の考え方が変わるような素晴らしい本に出会えるかもしれません。

公民館の興国文庫はどなたでも借りられますので、みなさま是非ともご利用ください。