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2009年8月18日 (火)

Theあしかが学―新たなる発見をもとめてⅣ―講座レポート第6回

8月6日(木)、Theあしかが学第6回目の講座が開催されましたflair今回は(有)東武トラベルシステム取締役・売野安和先生と足利市役所商業観光課職員・須長敏明さんを講師にお迎えしましたhappy01以下にお二人のお話をまとめてみますpencil

テーマ:足利のかつやく人1―ひよこバス・ぐるワンバスを走らせて―

足利の観光事業の一つに「ひよこバス」「ぐるワンバス」というものがあります。このユニークな名前の事業の始まりは平成18年に遡ります。この年の11月、市役所職員の有志が集って「政策チャレンジチーム」が発足しました。そしてメンバーは「観光客のまちなか回遊策について」という課題に取り組んだのです。そのときに打ち出されたのが、足利学校+αの魅力を訪ねるガイド付きミニバスツアー「ひよこバス」と市内の観光スポットを巡回する「ぐるワンバス」のアイディアでした。

翌年5月、「ひよこバス」と「ぐるワンバス」は実験運行されました。そして実験結果をから、「ひよこバス」は参加者の満足度が高く、ツアーとしての広がりが期待できるため、ある程度採算が見込まれることから、民間(営業)ベースで実施できそうなこと、一方「ぐるワンバス」は観光客の滞留・回遊に大きな効果をもたらす反面、運行経費がかかるため、行政が観光施策として実施するのがよさそうである、という考察がされました。

そのような考察を踏まえて、同年10月~11月にもう一度バスを走らせました。このときの「ひよこバス」は、東武トラベルシステムさんが主体となって実施したのです。行道山、ココファームワイナリー、草雲美術館、織姫神社、足利学校、鑁阿寺をめぐる「足利新発見の旅ひよこバスツアー」は有料にもかかわらず市内外から多くの方にご参加いただきました。さらに「ひよこ」にちなんで日清食品さんから「チキンラーメンとそのグッズ」を提供していただけるという、うれしいご協力もありました。「ぐるワンバス」については、11月に開催される「足利学校さままつり」と「文化財一斉公開」に合わせて運行し、こちらもお客様のまちなか回遊に大きな成果をもたらすことができました。ちなみに、両バスには市職員のバスガイドがつき、ガイドを務めた職員は、足利観光の基礎知識やおもてなしの心を学ばせていただきました。

こうして事業として形になった「ひよこバス」と「ぐるワンバス」は平成20年からは本格的に運行されるようになったのです。これまでに実施された「ひよこバスツアー」の内容には、七福神めぐり・足利学校と足利氏の遺産を訪ねる・大藤まつりとまちなか散策・満開の紫陽花と自然の神秘!蛍鑑賞などがあります。また、9月には足利薪能に合わせたツアーも予定されています。もちろん「ぐるワンバス」も「足利の文化財一斉公開2009」に合わせて運行される予定です。

「ひよこバスツアー」の立案をなさっている売野先生は、足利市の観光資源が他市と比べても優れていることをお話してくださいました。地元の人にとってはあたり前のことがお客様にとっては真新しい発見になることが多々あります。自分たちの固定観念を捨てて、お客様の立場に立って物事を考えてみるおもてなしの心と、「足利ってこんなにいいところだよ」という地元民である私たちの意識が、今後の足利を観光面で盛り立てていくのではないでしょうか。

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