Theあしかが学―新たなる発見を求めてⅢレポート―第8回
7月23日(水)、Theあしかが学第8 回目の講座が開かれました今回はあしナビ主催の講座で、講師にじけんち市実行委員長・冨福一夫(とみふくかずお)先生をお迎えし、ナビゲーターは助戸公民館職員・岡崎が務めました
テーマ:じけんち市とまちづくり
問題提起:じけんち市を活かしてまちを活気づけるためにはどうすればいいか。
足利には「じけんち市」というイベントがあります。じけんち市は毎月(1・2月以外)第2日曜日の午前9時から午後3時まで、奥の院通りで開かれる、自由市場です。
このじけんち市の由来は、江戸時代まで遡ります。現在の家富町は、江戸時代には鑁阿寺の寺領として「寺家(じけ)」と呼ばれていました。「寺家」とは、僧や住職のこと、若しくは寺そのものを指す言葉ですが、後に寺院の家人の住む所を指すようになりました。この『寺家』では、毎月決まった日に市が開かれ、農産物や仏具を買い求める客が集まり、大変な賑わいをみせていたそうです。しかし、江戸時代の市は時と共にだんだん開かれなくなり、明治7年の町名改称で「寺家」の呼び名もなくなりました。それでも、「寺家」が「家富町」になってからも、そこに家があれば親しみを込めて「寺家ん家(じけんち)」と呼ぶお年寄りが多くいるそうです。
以上のような由来をもつじけんち市ですが、現代によみがえったのは平成6年です。当時、足利商工会議所・地域パワーアップ支援事業「まちおこし探偵団」第1号指定事業に指定され、じけんち市は開始されました。市の内容は、骨董品・古書・美術品の青空市、地場製品の特売、なんでもフリーマーケット、名物じけんち納豆や旬の農産物の販売などです。このじけんち市も、かれこれ15年くらい続き、今年の3月で150回を数えました。
ただ、最近は以前ほどの盛り上がりがなく、お店もお客様も減少しつつあるそうです。
それらの原因として、売り手買い手両方の高齢化が考えられます。また、じけんち市の後継者がなかなか見つからないことも問題となっています。そのような現状にあって、冨福先生は若い人のじけんち市への参加、運営面でも脂ののった40代くらいの方の参加を望んでおられます。これらの希望を叶えるためにはどうしたらいいのでしょうか。
そのための一つの方法はPRです。どれだけよいイベントが開催されようとも、それを周囲の人が知らなければそのイベントの価値は小さいものとなってしまいます。じけんち市は江戸時代からの歴史を汲む足利のまちの代表的イベントとして、もっと売り出す価値があります。宣伝に力を入れ、出店者もお客様もたくさん集められれば、そこから後継者も見つかるかもしれません。そしてじけんち市の未来も安泰、さらには足利のまちの活気へとつながるのではないでしょうか。
結論:じけんち市のPRでもっと人を集めて、足利を活気づける。